ヒメコウゾ（姫楮）

・街中でも、あまり手が入っていない公園の植栽地などで自然にはえているのをみかけることがあります。

・葉は互生

・雌雄同株

・花期は４〜５月

※山渓の「樹に咲く花」では、和紙の原料用に栽培されるコウゾを雌雄別株としてヒメコウゾとカジノキ（雌雄別 株）の雑種とし、ヒメコウゾより大きいとしています。一方、ヒメコウゾ＝コウゾとしている図鑑も少なくないようです。ヒメコウゾを、雌雄別株のものを 別種とするか、あるいは雌雄同株から別株まで変異の幅が広い種ととらえるか・・・の違いなのでしょうか？

・新しい枝の基部の葉腋についていて、雄しべがたくさんでているのが雄花序です。

・新しい枝の上のほうの葉腋についている球形で毛槍の先のようなものが、雌花序です。

←雌花の花被片は合着して袋状となり子房を包んでいるとのことですが、写真ではよくわかりません。
また、雌しべの花柱は２個あるうち１個が退化して、小さくなるか消えてしまっているそうです。

・直径１ｃｍ位です。

・個々の果実の先には、花柱が残っています。

・赤くてジューシな部分は、肥大、合着して袋状となった花披と子房の柄です。本当の果実は、その中に入っている種子のようにみえる痩果 です。

・口にすると味は甘いけれど、残っている花柱と中に入っている痩果がじゃりじゃりします。

・葉痕は、ほぼ円形です。茎から突き出ています。維管束痕は多数で、円状に並んでいます。

・両肩に托葉痕があります。